再エネ・技術

徳島県がバッテリーバレイ構想を基に「地域産業クラスター計画」素案を作成

2026-07-10
徳島県が蓄電池産業集積を目指すバッテリーバレイ構想に基づく地域産業クラスター計画の素案を作成した。

専門家の視点

徳島県の構想は、蓄電池という実体ある産業基盤に地域振興の物語を重ねる試みです。実体面では、蓄電池需要の拡大や国内サプライチェーン構築の機運という追い風がありますが、労働力人口減少や製造ノウハウの不足など地域固有の制約が存在します。物語は「バッテリーバレイ」というシリコンバレーを模したフレーミングですが、実行手段や企業誘致の具体的なKPI、失敗時の代替策が不明瞭です。期待面では、自治体が主導する計画に地元企業や投資家がどの程度コミットするかが不透明です。ここでの中心的なズレは「物語先走り」の傾向です。ビジョンは壮大ですが、実際に工場を運営し雇用を創出する実行レイヤー(特に現場人材)の確保策が素案にどこまで織り込まれているかが最大の分岐点です。この構想が実を結ぶには、補助金頼みの誘致ではなく、徳島県が持つ再生可能エネルギーのポテンシャルや地理的優位性を「実体」としてどう定量化し、それを企業の投資判断に直結させるかが問われます。計画の成否は、自治体の旗振りではなく、地元企業がリスクを取って参入するかどうかに委ねられていると言えます。

配信元の記事を読む →
← GXニュース一覧に戻る