企業動向

物流脱炭素の環境価値化へ、17社参画

2026-07-09
モビリティ分野の環境価値発行・流通を目的とした業界横断コンソーシアムに17社が参画した。

専門家の視点

物流・モビリティー分野では、排出削減の主体(運行事業者)とその便益を受け取る主体(荷主・需要家)が分離している構造が、これまで環境価値の流通を妨げてきました。今回のコンソーシアムは、この「実行レイヤーと還元レイヤーの非対称性」を解消し、削減努力を経済価値に変換する仕組みを業界横断で設計しようとする点で、実体のある動きと言えます。 ただし、課題は「方法論の整備」がいつまでに、誰が実行するのかという時間軸と実行レイヤーの具体性です。Scope3対応やGX-ETSへの接続を掲げるものの、環境価値の計測・検証・移転のルールはまだ標準化されておらず、このコンソーシアムが「提言」で終わるか「実装可能な方法論」を実際に市場で動かせるかは、既存のJ-クレジット制度や国際的な認証スキームとの整合性にかかっています。 ここに見えるのは、物流脱炭素の「物語」(バリューチェーン全体の公正な分配)は明確だが、それを支える「実体」(検証可能な方法論と市場参加者の行動変容)がまだ具体像を持たない段階です。

ロジスティクスSpatial Pleasure(東京都世田谷区)は9日、モビリティー分野における環境価値の発行・流通を目的とした業界横断コンソーシアム「MASA」(Mobility Alliance for Sustainable Abundance)を設立したと発表した。 設立時には、モビリティー事業者や荷主、需要家、金融機関など17社と、交通・環境分野の大学研究者8人がアドバイザリーとして参画。Scope3(バリューチェーン排出)削減に向けたインセットやオフセット、GX-ETSへの対応も含め、環境価値の発行・流通手法の検証や、現場知見に基づくインサイトの発信、方法論の整備を共同で進める。 物流・モビリティー分野では、排出削減を担う運行事業者と、その便益が帰属する荷主や需要家が異なる構造にあることから、削減努力を経済価値へ転換し、バリューチェーン全体で公正に配分する仕組みづくりが課題となっている。 MASAでは、環境価値の発行・流通手法の検証に加え、国内外の制度動向や先進事例、定量データなどの情報発信を行うほか、モビリティー分野における削減成果を環境価値として発行・帰属・移転するための実装可能な方法論を、会員企業や大学研究者と共同で検討・提言していく。 同社は、業界横断で知見を集約することで、物流・モビリティー分野の脱炭素化と環境価値市場の形成を後押しする。 ■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。 ※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。 LOGISTICS TODAY編集部 メール:support@logi-today.com LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。 ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。 ビズネット、「3PPL」の解説パンフレットを発刊 10/12/27 福山通運、情報セキュリティー国際認証を取得 26/06/09 商船三井ロジ、代替燃料輸送の助成対象に 26/06/11 【年頭所感】環境の取り組み、実効性上げる時期[JILS] 11/01/05 Spatial Pleasure、EV重量車でJ-クレジット認証取得 25/10/17 自民トラック議連、適正原価議論の始動に意欲 26/07/09 全ト協、慣例を見直しながら新制度対応に前進 26/07/09 カルビー、調達見通し踏まえカラー包装復帰 26/07/09 丸和・セイノー、有事に備え物流網連携 26/07/09 プランテックス、省資源型植物工場を実証 26/07/09 スズケン、医薬品院内輸送をRFID管理 26/07/09 タカラレーベン、さいたまに低温物流施設 26/07/09 タダノに下請法違反で勧告、金型保管費負担せず 26/07/09 common、AIで物流ルート最適化サービス開始 26/07/09 ミツバ・中部電、両毛システムズTOB成立 26/07/09 JFEエンジと住友三井オート、交換式EVで提携 26/07/09 郵便局網で在宅検査、熊本・大津町で実証 26/07/09 両備システムズ、SCS評価制度対応を一貫支援 26/07/09 ハクオウロボ、自動搬送導入ノウハウを公開 26/07/09 後継者難倒産、上半期で過去最多264件 26/07/09

本文は配信元の記事から取得した抜粋です。

配信元の記事を読む →
← GXニュース一覧に戻る