人材・キャリア

全授業を英語で実施、上智大学がGX人材育成の新学科を理工学部に開設

edu.watch.impress.co.jp 2026-07-09
上智大学が理工学部に全授業を英語で行うGX人材育成の新学科を開設

専門家の視点

上智大学が理工学部に全授業英語で行うGX人材育成学科を開設した事実は、大学が「誰を・いつ・どう育てるか」を具体的に決めた実体です。しかし、ここに構造的なズレが二つあります。一つは、英語でGXを教えることと、GX人材に不可欠な国内の制度・規制・地域実装の現場感覚との間に翻訳ギャップが生じる可能性です。GXの実行は国際基準と国内法の両輪で回るため、英語力だけでは不十分です。もう一つは、「GX人材」の定義が物語として先行し、実体としての職種・資格・企業ニーズとの接続がまだ不明瞭な点です。入学しても出口で何が評価されるのかが不透明だと、期待だけが膨らみます。隠れた前提は「英語で教えれば国際的なGX人材が育つ」という発想です。しかし、GXの核心は技術翻訳・利害調整・制度設計の現場能力にあり、それは母語での深い議論抜きには身につきません。この学科の成否は、英語授業と同時に、学生が国内の実課題とどう接続されるかにかかっています。

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