制度・政策

欧州委、PETボトル再生材含有率の算定ルール採択 ケミカルリサイクルを初めて対象化

2026-07-08
欧州委員会がPETボトル再生材含有率の算定ルールを採択し、ケミカルリサイクルを初めて対象化した。

専門家の視点

欧州委員会がPETボトル再生材含有率の算定ルールを採択し、ケミカルリサイクルを初めて対象化したことは、循環経済の制度設計における一歩です。実体として、ケミカルリサイクルの算定手法が定義され、2027年以降はOECD加盟国由来の再生材も対象に加えるなど、段階的な市場拡大が見込まれます。しかし、このルールは「透明性の確保」や「公平な競争環境」を掲げる一方で、ケミカルリサイクルのエネルギー消費やコスト競争力といった技術・経済的現実についての言及がなく、物語が先行しています。特に、ケミカルリサイクルは分子レベルの分解を伴うため、機械的リサイクルより高コストかつ大量処理に課題があり、補完的役割とされながらも、実体としてどれだけの再生材を供給できるかは不透明です。期待としては、投資家がこのルールを契機にケミカルリサイクル関連へ資金を振り向ける可能性がありますが、実行レイヤーであるリサイクル事業者の技術確立や原料調達が追いつかなければ、期待倒れに終わります。

6月30日、欧州委員会は、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の使い捨て飲料ボトルにおける再生材含有率の算定・検証・報告方法を定める実施規則を採択した。ケミカルリサイクル由来の再生材を対象とした算定手法を初めて導入し、2025年12月に公表したプラスチック関連パッケージの一環として実施する。 新規則は、再生材含有率の算定方法の透明性を確保するとともに、プラスチックリサイクル産業の公平な競争環境の整備や投資促進を目的とする。対象となるリサイクル技術は、機械的リサイクルとケミカルリサイクルの双方である。 欧州委員会は、食品残渣や添加剤、複合素材を含むプラスチック廃棄物は機械的リサイクルだけでは十分に処理できない場合があり、ケミカルリサイクルがその補完的な役割を担うと説明した。ケミカルリサイクルでは、プラスチックを分子レベルまで分解し、新たなプラスチックや化学製品の原料として再利用できるため、食品接触用途など高品質が求められる製品への資源循環を促進するとしている。 また、EUの再生材目標への算入については、第1段階ではEUおよびEEA域内で生産された再生プラスチックを対象とし、2027年11月21日以降は、一定条件を満たすOECD加盟国由来の再生プラスチックも対象に追加する。さらに、人の健康や環境保護に関するEUと同等の基準を満たす枠組みが整備された非OECD諸国の再生プラスチックについても対象となる。 原文:Commission clarifies rules on plastic bottles recycling日本語参考訳:委員会がペットボトルのリサイクルに関する規則を明確化 ESG Journalでは、実務に役立つポイントや実践ガイド(テンプレート)を紹介しています!ESG評価が多様化しAIの活用も進む中どのような対応が求められるか実務解説しています。ぜひこの機会に自社の対応状況を再確認してください。🌍ESG評価関連対応に関連する実務解説はこちら>>> ✅企業戦略とサステナビリティ/ESGデータの活用を徹底解説✅競争優位としてのサステナビリティとは ✅ESG情報管理におけるデジタル活用の必要性✅手作業による運用に限界を感じている現場で今後のあり方を解説

本文は配信元の記事から取得した抜粋です。

一次ソース

配信元の記事を読む →
← GXニュース一覧に戻る