【日本】金融庁、ESG評価・データ提供機関に係る行動規範で実態調査。改訂必要なしと判断
金融庁がESG評価・データ提供機関に係る行動規範の実態調査結果を公表し、改訂不要と判断した。
専門家の視点
金融庁がESG評価・データ提供機関の行動規範について改訂不要と判断した背景には、規制の実効性が既に市場に浸透しているという公式の物語があります。しかし、実体として、ESG評価の質や透明性に対する批判が依然として存在する中で、この判断は「物語先走り」の構造を伴っています。行動規範は2022年に策定され、今回の調査で改訂不要とされましたが、その評価基準や検証プロセスが公開されていない点が課題です。市場・投資家はより厳格な規制や監視を期待していましたが、金融庁は現状で足りるとの立場を示しました。ここには、規制の実効性を測る物差しが曖昧なまま、市場の期待と政策の間にズレが生じている構造があります。行動規範が機能しているという前提そのものが、ESG評価の実態と乖離していないかが問われます。改訂不要とは、現状維持の選択が規制疲れや優先順位の問題に起因する可能性もあり、次に注目すべきは投資家や企業がこの判断を機に自主的な補完策(第三者認証やデータ比較の取り組みなど)を進めるかどうかです。GX人材にとっては、規範に依存せず実体と物語の橋渡しを担う力量が問われる局面です。