【国際】2025年の再エネ新設90%以上、火力発電より安価に。2035年までコスト低減継続。IRENA
IRENAが発表した2026年版報告書で、2025年の再エネ新設の90%以上が火力発電より安価となり、2035年までコスト低減が継続する見通しが示された。
専門家の視点
IRENAの報告書が示す再エネ発電コストの低下は、もはや物語ではなく測定可能な実体として定着しています。2025年に新設される再エネの9割超が火力発電より安価になるという数字は、経済合理性の面で再エネが優位に立ったことを意味します。コスト低減が2035年まで継続するという見通しも、技術進歩と規模の経済に裏打ちされた堅実な予測です。 ここでの構造的なズレは、実体と物語の間にではなく、むしろ「期待」との間に生じています。再エネのコスト競争力がこれだけ明確になったにもかかわらず、投資家や電力市場の反応は依然として保守的です。系統安定化コストや出力変動対応のコストが「見えないコスト」として過大評価され、実際のLCOE(均等化発電原価)の優位性が投資判断に十分反映されていません。 隠れた前提を問い直せば、「安い=導入が進む」とは限らないという点です。日本では系統制約や制度の非対称性が、コスト優位な再エネの導入を阻んでいます。つまり、実体はあるが、それを社会や市場に翻訳する制度的通路が欠落しているのです。