[連続ウェビナー]日本における2028年度建築物LCA義務化に向けて
2028年度の建築物LCA義務化に向け、英国ロンドンの実務者主導の建築物脱炭素事例を紹介するウェビナーを開催する。
専門家の視点
制度の導入時期が明確に定められた一方で、実務者の実行力と政府の手続き設計に深刻な非対称性が生じています。英国ロンドンの事例は、政府主導の規制ではなく実務者主導で蓄積された知見が先行した点が日本と決定的に異なります。 日本は2028年度の建築物LCA義務化を掲げますが、「誰が実行するのか」という実行レイヤーがあいまいです。設計事務所、施工会社、建材メーカーの各段階でLCAデータの標準化や評価手法の共有が進んでおらず、制度だけが先走る物語先走りの構造が透けて見えます。英国で実務者がルールを練り上げた背景には、自らのプロジェクトにLCAを適用する中で「使える基準」と「使えない基準」を実証的に選別した時間がありました。日本にはその蓄積期間が不足しています。 また、記事が当然としている「LCA義務化=脱炭素推進」という前提を問い直すと、LCAの計算方法や評価範囲が統一されなければ比較可能性が損なわれ、むしろグリーンウォッシュを誘発するリスクがあります。制度の効果は、導入時期よりも実行の質と検証の仕組みにかかっています。