制度・政策

容量市場2026年度メインオークション、目標調達量・指標価格ともに引き上げへ

2026-07-07
容量市場2026年度メインオークションで、目標調達量と指標価格(Net CONE)が引き上げられる方針が示された。

専門家の視点

容量市場の2026年度メインオークションで目標調達量と指標価格が同時に引き上げられた背景には、2030年度時点の需給見通しの厳しさがあります。実体として、再エネ拡大による出力変動と火力電源の退役加速が同時に進む中で、安定供給を確保するには既存の調達量では不十分という測定可能な現実が存在します。指標価格の引き上げは、新規電源投資への経済的シグナルを強化する意図ですが、ここでの構造的論点は「価格を上げれば投資が集まる」という前提がどこまで成立するかです。実際には、建設リードタイム、許認可手続き、人材不足といった実体の制約が投資の実現性を左右します。制度が先行して価格シグナルを強化しても、実行レイヤーである発電事業者の意思決定や資金調達環境が追いつかなければ「物語先走り」になります。さらに、容量市場自体が長期脱炭素電源への投資を促す設計なのか、それとも既存火力の維持延命が主目的なのかという時間軸の両立問題が依然として曖昧です。この市場の成否は、指標価格の水準ではなく、その裏にある許認可や人材確保の実効性にかかっています。

「容量市場の在り方等に関する検討会」の第74回で、2026年度(対象年度:2030年度)の容量市場メインオークションに関する方針が公開された。厳しい需給見通しを踏まえた供給量の確保を目的に、目標調達量と指標価格(Net CONE)ともに引き上げとなっている。 電力の安定供給のため、あらかじめ供給力(kW)を確保する仕組みとして、2020年度に容量市場制度が開始され、これまでに計6回のメインオークションが開催されてきた。しかしながら、2026年度以降、複数のエリアにおいて供給信頼度(EUE)の悪化が見込まれるなど、供給力不足が懸念されている。 このため、資源エネルギー庁と電力広域的運営推進機関は「容量市場の在り方等に関する検討会」において容量市場の包括的検証を行い、“Call for Evidence”で得られた意見等を踏まえ、容量市場やそのメインオークションの見直しを行うこととした。 同検討会の第74回会合では、新たな指標価格(Net CONE)や目標調達量に基づく、2026年度メインオークション(対象実需給年度:2030年度)における需要曲線の原案が公表された。 第7回目となる2026年度メインオークションの需要曲線は、これまでと同じく最新の供給計画(2026年度)に基づき、対象実需給年度2030年度における「全国H3需要(離島除き)」を需要想定として用いている。 2030年度の全国H3需要(離島除き)は、1億6,190万kWであり、2025年度メインオークション(対象実需給年度2029年度)と比較すると約11万kWの増加となった。 このH3需要(離島除き)の増減をエリア別に見ると、中部エリアの増加が大きいが、2030年度は2029年度と比べると減少エリアのほうが多いことが分かる。ただし、データセンター等の大規模需要は不確実性が高いことに留意が必要である。 Copyright ITmedia, Inc. All Rights Reserved. ITmediaはアイティメディア株式会社の登録商標です。 メディア一覧 | 公式SNS | 広告案内 | お問い合わせ | プライバシーポリシー | RSS | 運営会社 | 採用情報 | 推奨環境

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