北海道電力ら7社、低炭素アンモニアの大規模供給計画で認定
専門家の視点
インドで生産される低炭素アンモニアを7社が国内で利用する計画が、価格差補助の認定を受けました。実体として、2030年度のバリューチェーン立ち上げを掲げていますが、現時点ではインド側の生産設備と日本側の受入・利用設備の両方が未完成であり、技術の実証段階と商用化の間には大きなギャップがあります。制度面では補助金が価格差を埋める設計ですが、この仕組みは「誰が実行するのか」という実行レイヤーを明確にしていません。需要側の7社が実際にアンモニアを燃焼・加工するための設備投資や運用人材の確保は、各社の個別判断に委ねられています。また、アンモニアの燃焼時に生じる窒素酸化物や温室効果ガスの削減技術が確立されているという前提が記事にはありますが、実用規模での実績は限定的です。この計画は、政府の補助金が市場の期待を先取りし、実体の技術成熟度やインフラ整備が追い付いていない構造を持っています。脱炭素への強い物語が先行する一方で、2030年という時間軸が可逆性の低い投資判断を強いるリスクを内包していると見るべきです。
マイナビニュース 2026年07月07日 15時38分 北海道電力は6月30日、IHI、コベルコパワー神戸、住友化学、日本甜菜製糖、三菱ガス化学、UBEとともに、インドで開発を進める低炭素アンモニアの大規模サプライチェーン構築計画について、水素社会推進法に基づく「価格差に着目した支援制度」の認定を経済産業大臣および国土交通大臣から取得したと発表した。 ○計画の概要 同計画は、IHIがインドのACMEグループと同国東部オディシャ州で共同開発を進めるクリーンアンモニア製造プロジェクトを軸とするもの。同プロジェクトで生産されるアンモニアは7社へ供給され、発電燃料や化学品原料などに活用されることで、環境負荷の低減を図るとしている。 水素社会推進法に基づく同支援制度は、低炭素アンモニアを含む低炭素水素等のサプライチェーン構築を対象に、低炭素水素等の価格と既存燃料・原料の価格との差額を支援するもの。認定を受けた事業者は、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)から交付決定を得ることで、助成金の交付を受けられるようになるという。 北海道電力ら7社は、2030年度からの日本国内におけるアンモニアバリューチェーンの構築・拡大に向け、今回の認定取得を重要なマイルストーンと位置づけている。今後もクリーンアンモニア利活用の具体化と拡大を進め、カーボンニュートラル社会の実現を目指すとしている。
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