再エネ・技術

高砂熱学など、蒸気製造に水素活用/キリン工場で実証開始

2026-07-07
キリンビール、三菱商事、高砂熱学工業が北海道千歳工場でグリーン水素による蒸気製造の実証事業を開始した。

専門家の視点

キリンビール、三菱商事、高砂熱学工業などが北海道千歳工場で開始したグリーン水素実証事業は、ビール製造の蒸気ボイラー燃料の一部を都市ガスから水素に転換し、年間約464トンの温室効果ガス削減を目指すものです。熱需要の最大23%を水素で代替し、10年間の実証期間を設定しています。 この取り組みの核心は、産業用熱需要の脱炭素化という難易度の高い領域に、実証段階として踏み込んだ点です。電化が難しい高温蒸気を必要とする食品製造現場で、水素を実際の生産ラインに導入する試みは、実体としての技術的・経済的ハードルを直接検証する意義を持ちます。 しかし、ここには「実体が翻訳されていない」構造的なズレが潜んでいます。記事では「グリーン水素」と明記されていますが、実際に使用する水素がどこから調達され、どの程度のグリーン度合い(再エネ由来の電解水素か、あるいは副生水素か)なのかが明示されていません。また、10年という長期実証期間は、水素コストや供給インフラが現時点で商用化の水準に遠く及ばないことを暗に示しています。

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