キリン、北海道の工場でグリーン水素製造・活用 CO2排出2割削減
キリンビールが北海道千歳工場でグリーン水素の製造・活用実証を開始し、CO2排出量を2割削減する取り組みを報じている。
専門家の視点
キリンビールが千歳工場でグリーン水素を製造し、ビール製造工程で活用する実証を開始しました。CO2排出量を2割削減し、年464トンの温暖化ガス削減を見込む点は実体として明確です。ただし、削減率2割は工場全体の熱需要のうち最大23%を水素でまかなう場合の数字であり、スコープ1・2排出量のうちどの範囲を指すのかは記事からは読み取れません。ここに最初の構造的論点があります。 物語は「国内初のビール製造工程でのグリーン水素活用」という先行者メリットを強調しますが、肝心のコスト高と10年単位の検証期間を「先進的取り組み」と前向きにフレーミングしています。実体とのズレは、10年後の実用化までに市場のグリーン水素価格が下がるという前提が暗黙に置かれている点です。現在、グリーン水素は都市ガス比で数倍のコストであり、10年後の価格低下を確約する制度や大規模需要はまだ不透明です。 期待は、三菱商事や高砂熱学工業など複数企業が連携する点で、産業界の協調姿勢は評価できますが、投資家や地域社会がこの規模の実証にどの程度の期待を寄せているかは記事から見えません。
一次ソース
- https://nikkei.go.link/article/DGXZQOFC0677E0W6A700C2000000?adj_t=1lssb67q&adj_campaign=article
- https://regist.nikkei.com/r123?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOFC0677E0W6A700C2000000&n_cid=DSPRM1AR08
- https://regist.nikkei.com/r123?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOFC0677E0W6A700C2000000&n_cid=DSPRM1AR08#free