企業動向

高炉3社/高水準の研究開発投資維持/25年度は1721億円、過去10年で最高

2026-07-05
高炉3社が2025年度に研究開発費1721億円を計上し、製鉄工程の脱炭素化や次世代自動車向けハイテン提案を強化する方針

専門家の視点

構造の中心は、高炉3社が研究開発投資を過去最高の1,721億円まで積み上げたという実体と、その投資の主たる用途が「製鉄工程の脱炭素化」と「次世代自動車向けハイテン提案」の二本柱である点です。 ここでの「物語」は、脱炭素への取り組みと高付加価値製品による競争力強化を整合的に語っています。しかし、隠れた前提として「高炉自体の継続」が暗黙裡に措定されている点が構造的論点です。水素還元製鉄など高炉を前提とした技術と、電炉への転換では実体面の時間軸が根本的に異なります。 現段階で実体が示しているのは、投資は過去最高水準だが、それはCO2削減の実効性が不透明な開発段階に多く振り向けられており、スケールメリットのある高炉の維持コストと脱炭素の両立が現実的に可能かという問いには答えていません。期待先行の市場はグリーンウォッシュ懸念に敏感で、この投資水準だけでは評価を引き出しにくい状況です。 さらに、実行レイヤーの観点では、誰がこれらの技術を現場に実装するのかという人材課題が欠落しています。

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