ルノー、IAAで長距離EVと新型ディーゼル展示
専門家の視点
ルノーがIAAで長距離EVと新型ディーゼルを同時展示した背景には、商用車分野での脱炭素化と実用性の「二兎を追う」構造があります。実体として、長距離EVの航続距離や充電インフラはまだ物流現場の要求を完全には満たせていません。一方、新型ディーゼルは即効性のあるCO2削減手段として存在します。ここで重要なのは、ルノーが「脱炭素化に向けた実用領域の拡大」と説明しながら、ディーゼル車も展示している点です。この物語は、現実的な選択肢を並列する戦略とも、技術選択の先送りとも読めます。 市場の期待は、欧州でのZEV規制やカーボンニュートラル目標に押されてEV一辺倒に走りがちですが、物流事業者からの実需は、コストとインフラの現実に基づいています。ここに「物語先走り」の兆候があります。隠れた前提は、「長距離EV」の商用化がすぐに進むという見方です。しかし、実際には重量制限や充電時間の制約が残り、ディーゼルとの共存期間は予想より長期化するでしょう。 この構造の本質は、ルノーが市場の期待に合わせた物語(EV推進)と、顧客の実体(ディーゼル継続)を同時に提示した点にあります。
国際ルノー・トラック(フランス)は、9月15日から20日までドイツ・ハノーバーで開かれる「IAA Transportation 2026」で、電動トラックとディーゼルトラックの最新モデルを展示する。都市配送、地域配送、建設、長距離輸送向けの車両をそろえ、道路輸送の脱炭素化に向けた実用領域の拡大を示す。 主な展示車両は、27年モデルの「Renault Trucks T High」と、長距離輸送向け電動トラック「Renault Trucks E-Tech T 780」。T Highには新型DE13 Rエンジンを搭載し、従来世代に比べ燃料消費とCO2排出量を最大4%削減する。最高540馬力、最大トルク2800Nmの仕様を用意し、新型Optidriver変速機や強化したエンジンブレーキにより、走行性能と運転しやすさの向上を図る。 電動車では、E-Tech T 780を長距離輸送向けモデルとして出展する。航続距離は660キロで、途中充電なしで法定運転時間分の走行に対応できるとしている。後部に主要駆動部品を集約する電動アクスル構造を採用し、バッテリー搭載スペースを広げた。地域配送向けの「E-Tech T 540」は1回の充電で最大450キロを走行できる。 都市配送向けには、小回り性能を高めた「E-Tech D 14T」を展示。車幅を抑え、最小回転半径を7.3メートル未満とすることで、市街地での進入や取り回しに対応する。小型商用車では、建設現場向けの電動車「E-Tech Master Offroad」や、Flexisが開発した次世代電動商用車も披露する。ルノー・トラックは2030年までに小型商用車の販売台数を倍増させる目標を掲げており、大型車から小型車まで電動化の対象を広げる構えだ。 ■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。 ※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。 LOGISTICS TODAY編集部 メール:support@logi-today.com LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。 ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。 ルノー、長距離向けEVトラクター航続660キロに 26/06/26 ルノートラック、バンタイプの新型EV発売|短報 23/09/15 ルノートラック、ディーゼル車のEV改修PJ始動 23/10/16 DAF、長距離向けEVトラック「XG」量産開始 26/05/07 ボルボ、長距離対応の新型電動トラック公開 25/05/21 ゆうパック基本運賃を平均10%値上げへ、 10月から 26/07/03 ダイキン、新最適化戦略が物流本部に迫る視点転換 26/07/03 ダイキン、満載率を下げ設計と施工に踏み込む 26/07/03 トラック事業者の「運ぶ力」見える化が生き残り策 26/07/03 中国企業、供給網強化とAI活用を成長軸に 26/07/03 中国・台湾産ステンレス冷延鋼に暫定AD関税 26/07/03 スズキ、インドでバイオガス事業を拡大 26/07/03 ADEKA、半導体イノベーションセンターが本格稼働 26/07/03 マースク、冷凍コンテナのIoT機器を更新 26/07/03 スズキ、インド・カルコダ四輪車工場が稼働 26/07/03 Dole、北欧青果物流でGreenfood部門買収 26/07/03 住友化学、サムスン電機とガラスコア基板事業展開 26/07/03 ゼロ追浜CSC、現場対話で大型拠点を改善 26/07/03 日本郵便、法人向け出荷データ連携ツール提供 26/07/03 上半期の「人手不足」倒産237件で過去最多、TSR 26/07/03
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