企業動向

脱炭素で富士山麓連携 御殿場市、三島信金、富士15社 環境イベントで排出相殺

2026-07-04
三島信用金庫が地元企業・自治体と連携し、環境イベントの排出量をカーボンオフセットする協力証明書を贈呈した事例。

専門家の視点

カーボンオフセットを地域連携の接着剤として使う試みですが、ここには「実体」と「期待」の間に構造的なズレがあります。実体としては、御殿場市の森林由来J―クレジットという測定可能な削減単位が存在し、三島信金が仲介し、富士市内15社が購入するという取引の流れは成立しています。しかし、この枠組みが「脱炭素で連携」という物語に乗っている一方で、排出量そのものを削減する行動ではなく、あくまで事後的な埋め合わせである点が見過ごされがちです。 隠れた前提は「オフセットさえすれば地域の排出は実質ゼロになる」という発想です。実際には、イベント開催時の排出削減努力(電力の再エネ化、来場手段の見直しなど)を先に行わなければ、オフセットは削減の代替にはなりません。また、この証明書の受け手である企業に、自社のScope1・2の削減計画が伴っているかは不明です。 期待先行のリスクとして、地域金融機関が主導するこの形が「やった感」を生み、企業の本質的な排出削減投資を先送りさせる可能性があります。

三島信用金庫は3日、地元の環境イベントなどで発生した温室効果ガス排出を実質ゼロにする「カーボンオフセット協力証明書」の贈呈式を富士市ロゼシアターで開いた。御殿場市が創出した森林由来の「J―クレジット(国の認証クレジット)」を活用し、富士市内の15社が貢献した。同信金は市町の枠を超え、温暖化防止に向け

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