再エネ・技術

【解説】脱炭素実現の切り札「CCS」とは? / JOGMEC Analyst EYE Palmeiras (0N3gzDE2Ef)

2026-07-04
カーボンニュートラルに不可欠なCCSの仕組みや国内外状況を解説する。

専門家の視点

CCS(二酸化炭素回収・貯留)は脱炭素の「最終手段」として位置づけられていますが、現在の実体と社会の期待には明確なズレがあります。技術的にはCO2を回収して地中に閉じ込める仕組みは確立されつつあるものの、年間数億トン単位の処理が必要な全球規模のCO2排出量に対して、実証規模の貯留量はまだ極めて小さいです。制度面では、貯留地点の選定や長期モニタリングの責任、法的枠組みの整備が各国で途上であり、日本でも海洋貯留のルールが固まったばかりです。物語としては「切り札」と語られる一方、実際のコストやエネルギー消費量、CO2リークのリスクといった現実的な制約が過小評価される傾向にあります。この「物語先走り」の構造は、CCSが実運用される前に、市場や政策が過度な期待を抱くリスクをはらんでいます。次の観測点は、JOGMECなどが主導する実証プロジェクトが、いつ・どの規模で実際のCO2削減量に貢献するかという時間軸の具体性です。技術が社会実装されるには、物理的限界と経済合理性が同時にクリアされる必要があります。

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