【日本】環境省、モンゴルからのJCMをパリ協定クレジットとして初登録。4カ国目。ファームドゥ
環境省がモンゴルとのJCM事業をパリ協定クレジットとして初登録。日本企業が活用可能な国際クレジット制度が拡大。
専門家の視点
パリ協定6条に基づく国際的なカーボンクレジットの移転が、いよいよ実運用段階に入ったことを示す動きです。環境省がモンゴルとのJCM(二国間クレジット制度)で発行したクレジットを、パリ協定の「協力的アプローチ」に基づくクレジットとして初めて登録したという事実は、制度設計から実体へと移行した証左です。 しかし、ここには構造的な非対称性が潜んでいます。実体としては、日本がクレジットを獲得するためのプロジェクト(4事業)が走り、クレジットの発行量も決まりました。一方、物語としては「日本主導の国際協力」というフレーミングが強く、クレジットの移転先や活用方法、そして受け入れ国(モンゴル)における追加性や環境十全性の検証過程は、記事からは見えにくい。元々JCMは日本企業の技術による削減を評価する仕組みですが、パリ協定下では二重計上の防止が厳格に求められます。誰がどのようにそのプロセスを担保するのか、という実行レイヤーがまだ説明不足です。 注目すべきは、時間軸の非対称性です。クレジット発行は過去の削減実績を後追いで評価するものですが、期待は未来の市場価値や日本のリーダーシップへと先行しやすい。