再エネ・技術

実用化可能な段階に、水素専焼エンジン発電/MHIET

2026-07-03
三菱重工エンジン&ターボチャージャが500キロワット級水素専焼エンジン発電システムの製品化に向けた運転技術を確立した。

専門家の視点

三菱重工グループが500キロワット級水素専焼エンジンで通算100時間の運転実績を積み、「実用化可能な段階」と宣言した点は、技術の実体としては確かな前進です。しかし、見るべきは「100時間」という数字の意味です。産業用エンジンで信頼性を語るには通常数千時間の連続運転が必要であり、この段階はあくまで技術成立性の確認に過ぎません。物語は「実用化可能」とフレーミングしていますが、実体は「実証機で基本性能を確認した」にとどまります。ここにズレがあります。また、隠れた前提として「水素が安定的に供給され、価格競争力を持つ」ことが当然視されています。水素専焼エンジンの普及は、エンジン単体の技術完成度ではなく、水素サプライチェーン全体の経済合理性に依存します。現時点では、グリーン水素は天然ガスの数倍のコストであり、運転時間を延ばしても市場がそれを受け入れるとは限りません。構造の中心は「物語先走り」です。技術実証を製品化と同義に語ることで、投資家や政策関係者の期待を過度に高めるリスクがあります。次に見るべきは、発電コスト目標(円/kWh)と、水素調達先の具体計画が明示されるかどうかです。

三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET)は6月23日、実証用500キロワット級6気筒水素専焼エンジン発電システムに関して、製品化に向けた運転技術を確立し、信頼性を確認できたと発表した。実用化可能な段階に到達したとして、運転時間をさらに増やし、製品化に取り組むとしている。 同社は、相模原工場(相模原市)で水素専焼エンジン発電システムの実証試験を行い、運転時間は通算100時間...

本文は配信元の記事から取得した抜粋です。

配信元の記事を読む →
← GXニュース一覧に戻る