骨太に「燃転推進」明記 成長戦略の重点に新予算枠/政府方針
政府の骨太方針に燃料転換(GX)推進が明記され、成長戦略の重点として新たな予算枠が設定された。
専門家の視点
骨太方針に「燃転推進」が明記されましたが、肝心の実行手段がまだ見えていません。実体として、e―メタンは水素製造コストとメタネーション設備の大規模化が未達であり、現時点では天然ガス代替の経済合理性は成立していません。一方、物語は「2050年カーボンニュートラル」という長期目標を掲げつつ、短期でLNG需要を繋ぐロジックとして燃転を位置づけています。ここに時間軸の非対称性があります。つまり、制度導入は早くとも、実際にe―メタンが系統に流れるまでに10年程度のリードタイムが必要です。そして、期待は政策文書への明記で市場が過度に走りすぎています。実証段階の技術に新予算枠が紐づく構図は、物語先走りの構造です。また、LNG火力の既存設備を改修してe―メタンを受け入れるという隠れた前提がありますが、この改修を「誰が実行するのか」という実行レイヤーが欠落しています。発電事業者・ガス事業者・水素供給者間のコスト分担とリスク負担の合意がなければ、予算枠は絵に描いた餅です。次の観測点は、成長戦略に具体的なKPIと補助金の使途要件が明示されるかどうかです。
政府は近く、中長期の政策運営や来年度予算編成の方向性を示す「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太方針)と経済成長へのロードマップを示す「日本成長戦略」を閣議決定する。骨太方針では「資源・エネルギー安全保障・GX(グリーントランスフォーメーション)の強化」の一環としてe―メタン(合成メタン)を含む「燃料転換を進める」方針を明記。また、日本成長戦略にはe―メタン等の研究開発・環境整備や、LNG運...
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