排出量算定

温室効果ガス算定に使う「排出原単位」が大幅減、重厚長大産業の排出量は5割減も: 何があったのか(オルタナ)

Yahoo!ニュース 2026-07-03
排出量算定やScope対応の実務理解に直結し、GX業務の入口として重要です。

専門家の視点

温室効果ガス算定の基礎となる「排出原単位」が大幅に下方修正され、鉄鋼や化学などの重厚長大産業で、見かけ上の排出量が最大5割も減少する可能性が出てきました。これは電力の脱炭素化が進み、同じ電力量を消費しても排出されるCO2が減ったという、実体に基づく当然の改定です。 しかし、ここには「物語」のズレが潜んでいます。産業界から「排出削減に成功した」という物語が語られるリスクと、政策の「時間軸」の錯覚です。排出量が減ったのは工場の努力ではなく、電力会社の電源構成の変化によるものです。原単位が変わっただけで、実質的な排出削減行動を取ったわけではありません。この改定が「削減実績」としてカウントされると、企業の追加的な投資意欲を削ぐ副作用が生まれます。 また、制度の非対称性も見逃せません。算定ルールは変わっても、実際の省エネ設備導入やプロセス転換といった「実行レイヤー」の動きは鈍いままです。見かけ上の数字が改善することで、本質的な構造転換が先送りされるリスクがあります。 ここで問うべき前提は、「排出原単位の改善 = 排出削減の進展」という等式そのものです。

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