JERA、タイ王国発電公社EGATとの同国での水素・アンモニアバリューチェーン構築・協業の覚書 ...
専門家の視点
タイ政府とJERA、EGATが水素・アンモニアバリューチェーン構築に向けた覚書を結びました。発表内容は「市場・事業機会の特定」「発電利用の検討」「制度・規制の評価」と、いずれも調査・検討段階に限定されています。2050年ネットゼロ目標という長期の物語(説明)に沿った布石ですが、肝心の実体(技術の商用化コスト、年間数十万トン級の水素供給源、アンモニア専焼発電の実証結果)はまだ不透明です。 ここで注目すべきは構造のズレ、つまり「物語先走り」です。特に、脱炭素移行の時間軸が非対称です。タイの発電設備は老朽化が進み、今後10年以内に大規模なリプレース判断を迫られます。水素・アンモニアの供給網が整うのは早くとも2030年代後半と見込まれ、石炭からガスへの橋渡しなど現実的な選択肢との時間的整合性が取れていません。「誰が実行するのか」の実行レイヤーも不明で、EGATとJERAの検討陣だけでタイ国内の送配電網や燃料サプライチェーン調整までカバーできるとは限りません。 隠れた前提を問い直します。
2026年6月30日、㈱JERAは、このたび、タイ王国発電公社(Electricity Generating Authority of Thailand、(EGAT)との間で、タイにおける水素・アンモニアバリューチェーン構築に向けた協業に関する覚書を締結したと発表した。 経済産業省とタイ王国エネルギー省が開催した第8回日タイエネルギー政策対話において、本件について紹介された。 本覚書は、タイ国内における水素・アンモニアバリューチェーン構築に向けて、EGATと共同で主に以下の内容について協業することを定めたものである。 ・水素・アンモニアに関する市場および事業機会の特定・評価、ならびに技術、経済性、事業性の評価 ・水素・アンモニアの発電利用(転換等)の検討 ・水素・アンモニアの導入に向けた制度、規制、環境面の評価 タイ政府は、2050年までに温室効果ガス(GHG)排出ネットゼロを達成する目標を掲げている。同国最大の電力事業者であるEGATとゼロエミッション火力を推進するJERAが協業することで、同国の脱炭素化およびエネルギー転換に貢献していく考えだ。 詳しくは、→https://www.jera.co.jp/news/information/20260630_2458
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