出光興産・T2・いすゞ、CN実現に向けてトラック輸送分野における次世代バイオディーゼル燃料 ...
専門家の視点
トラック輸送のカーボンニュートラルに向けた出光、T2、いすゞの3社連携は、次世代バイオディーゼル燃料「IRD」の実用性を実際の自動運転トラック運行で検証する点では意味があります。しかし、この取り組みは構造的に「物語先行」の典型です。2050年CNという壮大なビジョンに対し、実体は関東-関西間500キロの単一路線・数台の自動運転トラックでの燃料テストに過ぎません。記事も認める通り、普及の根本課題である給油スポット不足・高コスト・車両耐久性への影響は、今回の試験ではほとんど解決されず、「これを起点に拡大」という抽象的な期待で覆われています。 特に欠落しているのは「誰が給油インフラを整備するか」という実行レイヤーです。出光は燃料供給元ですが、全国のトラック運送会社が使える給油網の構築には、自治体・物流事業者・燃料小売りなど多層の調整と投資が必要ですが、本件では具体策が示されていません。また、自動運転トラックとIRDの組み合わせは、そもそも一般の有人トラック輸送とは運行条件が大きく異なり、試験結果をどこまで横展開できるかも不透明です。
2026年7月2日、出光興産㈱、㈱T2、いすゞ自動車㈱の3社は、トラック輸送分野におけるカーボンニュートラルの実現を目指し、次世代バイオディーゼル燃料の普及に向けた連携を開始する。 まずは今夏より、出光興産が次世代バイオディーゼル燃料「出光リニューアブルディーゼル」(「IRD」)をT2に供給する。T2は、関東-関西間の約500キロの高速道路において大手運送会社など向けに提供しているレベル2自動運転トラックの商用運行で、IRDを試験利用する。さらに、いすゞはT2の自動運転トラックにおけるIRDの利用に対し、軽油利用時と同等のオペレーションで修理・メンテナンスサービスを提供する。 出光のIRDを試験利用するT2の自動運転トラック 2050 年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが広がる中、トラック輸送分野では、ライフサイクル全体でCO₂排出の削減が見込まれる次世代バイオディーゼル燃料に期待が寄せられている。一方、次世代バイオディーゼル燃料の給油スポット数は十分ではなく、通常の燃料と比べると現状では価格水準が高い傾向にある。さらに、トラックの性能や耐久性への影響、故障時の修理・サービス対応が明確になっていないなど、運送会社が利用を希望しても、普及に向けた課題が残っているのが実態である。 こうした課題を解決するための第一歩として、3社で連携し、T2の自動運転トラックによる実際の運行におけるIRDの継続利用を通じて、給油オペレーションの有効性などを検証していく。これを起点に、給油スポットの拡大に向けた検討を進めるなど、IRDを含む次世代バイオディーゼル燃料の普及につながる環境の整備に取り組む考えだ。 詳しくは、→https://www.idemitsu.com/jp/news/2026/260702.pdf
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