制度・政策

SBTiネットゼロ基準V2.0決定版:変更点、移行スケジュール、実務ポイントを解説

2026-06-30
SBTiネットゼロ基準V2.0の変更点、移行スケジュール、実務ポイントを解説した記事

専門家の視点

SBTiネットゼロ基準V2.0は、目標設定だけを求める従来の枠組みから「実施」と「継続的改善」へと軸足を大きく移しました。ここで見えているのは、物語先走りの是正です。これまで「とりあえず目標を設定すれば評価される」という期待が先行していましたが、実体として企業の排出削減が十分に進んでいない現実を受け止め、目標設定後の実行力と説明責任を制度に組み込んだ構造です。 構造的論点は、この基準が「誰が実行するのか」を明確にした点です。取締役会の移行計画承認や投資部門への接続を求めることで、実行レイヤーをサステナビリティ部署から経営中枢へと引き上げています。これは、これまで目標設定が終わっただけで実際の資本配分や調達判断に結びついていなかったという実体欠落への直接的な対処です。 一方で、2027年の発効までに企業がどれだけ準備を整えられるかは不透明です。中間報告の仕組みや障壁の開示が追加されたことで、遵守コストは確実に上がります。制度導入は早いが、人材や内部統制が追いつかない非対称性が生じるでしょう。 隠れた前提を問い直します。

一次ソース

配信元の記事を読む →
← GXニュース一覧に戻る