企業動向

バイウィル、有田川町でJ-クレジット活用を支援

2026-06-30
バイウィルが有田川町のゼロカーボンシティ宣言に基づくJ-クレジット活用を支援する取り組みを報じている

専門家の視点

LED照明の導入から始めるJ-クレジット創出は、自治体が最初に着手しやすい方法ですが、売却益だけで地域の脱炭素化を回収できる規模になるまでには時間がかかります。有田川町が掲げる2050年カーボンニュートラルという目標に対して、今回の協定で実際に創出されるクレジット量がどの程度のインパクトを持つのか、記事からは見えてきません。ここに「実体が目標に追いついていない」構造があります。J-クレジット制度自体は確立されており、バイウィルと紀陽銀行の支援体制も整っていますが、地域全体の排出量を相殺するには、LED以外の方法論への拡大と、それに伴う継続的な投資が必要です。地産地消の仕組みづくりは理念として正しいものの、実際にクレジットを購入する地元企業がどれだけ存在するかという需要側の実体も不透明です。この取り組みが単なる「宣言」に終わらず、実質的な排出削減につながるかどうかは、協定の枠組みを超えて、具体的なクレジット創出量と資金循環の設計が示されるかにかかっています。次の観測点は、LED導入後の半年間でどの程度のクレジットが実際に認証され、誰がそれを購入したかという数字です。

荷主バイウィル(東京都中央区)は6月30日、和歌山県有田川町、紀陽銀行(和歌山県和歌山市)と「環境価値を活用した有田川町の地域脱炭素化および資源循環の推進に関する連携協定」を6月26日に締結したと発表した。 協定では、環境価値に関する情報やサービス、ノウハウの提供、環境価値を活用した新たなビジネスモデルの創出、そのほか地域のカーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現に資する取り組みを共同で進める。 有田川町は2024年6月に「ゼロカーボンシティ宣言」を行い、2050年までの二酸化炭素排出量実質ゼロを目標に掲げている。再生可能エネルギーの活用や省エネルギー、ごみの減量などに取り組む中、新たな施策としてJ-クレジット制度を導入する。 J-クレジットは、省エネルギー設備や再生可能エネルギー設備の導入、適切な森林管理などによる温室効果ガスの削減・吸収量を国が認証し、企業間で売買できる制度である。企業は購入したクレジットを温室効果ガス削減目標の達成などに活用できる。 今後はLED設備の導入によるクレジット創出から着手する予定で、その後は他の方法論にも対象を広げる。バイウィルはプロジェクトの登録・申請、モニタリング、クレジット販売までを一貫して支援し、紀陽銀行と連携して地域内での活用を促進する「地産地消」の仕組みづくりを進める。 バイウィルは今後も自治体や金融機関との連携を通じ、環境価値の創出・流通を支援し、地域経済と脱炭素化の両立を目指す。 ■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。 ※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。 LOGISTICS TODAY編集部 メール:support@logi-today.com LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。 ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。 バイウィルほか、J-クレジットによるCN推進 25/07/08 法人預金で脱炭素支援、あいち銀行とバイウィル 26/02/20 東京建物、LED省エネ効果を環境価値に 26/06/19 バイウィル、都内中小企業にCN投資の糸口提供 25/12/01 SCSK、CO2量算定から価値創出へつなぐ提携 25/07/09 PI実装加速へ、4つのWGが進ちょく状況を報告 26/06/30 安全性向上は最大の経営戦略、自社の課題を把握 26/06/30 中小景況悪化、中東・原材料懸念増す 26/06/30 日配品物流を1便化、積載率93%に改善 26/06/30 サンケイビル、川口に都心配送向け物流施設 26/06/30 ユニリタ、地域公共交通支援を本体事業化 26/06/30 SBS・東芝など3社、改造EVトラック実証開始 26/06/30 大麻規制見直し、米運輸業界が検査維持要請 26/06/30 ユース、再利用梱包材のアサヒを買収 26/06/30 大同特殊鋼、東北特殊鋼へのTOB完了 26/06/30 オープンロジ、EU通関規則変更に対応 26/06/30 アースアイズ、太陽光施設の盗難対策導入 26/06/30 マースク、コンテナ堅調で通期見通し上方修正 26/06/30 物流倉庫の通話連携、スマホ内線で効率化 26/06/30 ノーマジック、靴箱ピッキングロボでIFOY受賞 26/06/30

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