企業動向

【国際】SBTN、淡水域目標設定ガイダンス第2版に向けパイロット企業8社選定。アディダス、ダノン他

2026-06-28
SBTNが淡水域の目標設定ガイダンス第2版に向け、アディダスやダノンなど8社をパイロット企業に選定した。

専門家の視点

SBTNが淡水域目標のパイロット企業8社を選定した背景には、生物多様性と水資源の物理的限界が確実に迫っているという実体があります。気候変動目標(SBTi)が一定の制度化を遂げたのに対し、淡水目標はまだ企業実務への実装が進んでおらず、今回のパイロットはその実体を物語に翻訳する第一歩と位置づけられます。 ここでの中心的な構造は「物語先走り」です。SBTiが温室効果ガス削減という単一指標で普及したのに対し、淡水目標は流域ごとの水利用と生態系への影響を個別に評価する必要があり、標準化が極めて難しい。現状では目標設定の方法論が固まっておらず、SBTNの物語(科学的枠組みで企業行動を変える)に対して、実体(企業ごとにデータ整備と現場実証を積む必要がある)が追いついていない状態です。 隠れた前提は「企業が自主的に淡水域目標を設定すれば、流域全体の水問題が解決する」という発想です。しかし、水資源の課題は地域ごとのガバナンスや水利権、農業・都市との競合が本質であり、企業単独の目標設定では制度やインフラの非対称性を埋められません。

配信元の記事を読む →
← GXニュース一覧に戻る