バイウィル取締役CSO伊佐陽介の著書『GXで評価される企業、されない企業』~脱炭素をコストから企業価値へ変える経営戦略~を7月9日(木)に発売
企業のGX対応事例として、現場で何が求められるかを知る手がかりになります。
専門家の視点
GXを「コスト」から「企業価値」へ転換するというフレームは、多くの企業が直面する実体です。Scope1,2の排出削減だけでも投資対効果が見えにくい中で、CSOによる実践的な知見の提供という形は、まさに「物語」を補強する役割を果たします。しかし、注目すべきはこの構造が「評価する側(市場・投資家)」の変化を前提としている点です。企業がいくら物語を整えても、実体としての市場の評価軸がESG情報の非財務開示の質や、グリーンウォッシュ判定の厳格化に追いついていない場合、期待値だけが先行するリスクがあります。このズレは、物語先走りというより、実体(市場の評価インフラ)が翻訳されていない構造です。本書がどのKPIで「評価される企業」と「されない企業」を線引きするのか、そしてその線引きが社会実装の時間軸と整合しているかが、次に見るべき観測点です。結論として、このリリースは「脱炭素のコスト化」という実体を前に、物語で差をつけようとする経営層に希望を与える一方で、評価の実体が整うまでにタイムラグが生じる構造を内包しています。