再エネ・技術

三井物産、ブラジルでバイオメタン 総事業費100億円弱

2026-06-28
三井物産がブラジルでバイオメタン事業を計画し、総事業費は100億円弱となる見通し。

専門家の視点

三井物産がブラジルで計画するバイオメタン事業は総事業費100億円弱と報じられていますが、ここには「実体」と「物語」の間に明確なズレが存在します。実体面では、サトウキビ廃棄物からバイオメタンを生産し、それを既存のガスインフラに注入する技術は確立されており、ブラジルはバイオエタノールの大産地であるため原料調達の現実味は高いです。しかし、物語として「脱炭素燃料の新たな供給源」とフレーミングされる一方で、年間生産量やCO2削減効果の具体的なKPIが示されていません。また、事業の経済合理性がブラジル国内のガス価格と日本のカーボンクレジット需要に依存する構造であり、市場の期待が先行している印象です。ここで問い直すべき前提は、「バイオメタンはあくまで地域完結型エネルギーの最適解である」という点です。本事業はブラジルで生産し日本に輸出する国際サプライチェーンを想定していますが、輸送コストとエネルギーロスを考慮すると、現地での利活用のほうが合理的である可能性があります。この構造の観測点は、三井物産が実際にどの程度の量を日本に持ち込むのか、そしてその価格がグリーン水素と競合する水準になるのかという点です。

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