東京電力と大和ハウスが蓄電所開発で提携 2035年までに4GWh規模を開発へ
専門家の視点
東京電力と大和ハウス工業が2035年までに4GWh規模の系統用蓄電所を共同開発する提携は、再生可能エネルギーの出力変動を調整する蓄電インフラの整備を加速する動きです。実体面では、2035年という長期目標に対して具体的な開発サイトや技術仕様が明示されておらず、4GWhという目標値も現状の蓄電池コストや系統接続の制約を踏まえると野心的な水準です。物語としては、両社の強みを組み合わせた「不動産×電力」の協業モデルが強調されていますが、蓄電所の収益モデルや運用期間後のリサイクル計画など、実効性を裏付ける詳細は不足しています。期待面では、容量市場や需給調整市場の収益期待が先行し、投資家や再エネ発電事業者の関心が高まっていますが、実際の開発スピードが計画に追いつかないリスクがあります。この構造の中心は、物語が実体より先走っている点です。次に見るべき観測点は、両社が初号機の着工時期と設備利用率の前提条件をいつ公表するかであり、それなしでは目標達成の蓋然性は測れません。
東京電力ホールディングス(以下、東京電力)と大和ハウス工業は2026年6月22日、系統用蓄電所の共同開発に関する業務提携契約を締結したと発表した。 東京電力ホールディングス(以下、東京電力)と大和ハウス工業は2026年6月22日、系統用蓄電所の共同開発に関する業務提携契約を締結したと発表した。 再生可能エネルギーの導入拡大に伴う出力変動の増大や出力制御の増加を背景に、調整力の確保を目的とした系統用蓄電池および蓄電所の開発需要が急増している。両社はこうしたニーズに向けて、東京電力グループが有する蓄電池の調達から蓄電所の運用までを一貫して行う知見と、大和ハウス工業の用地開発力および施工力を組み合わせ、蓄電所に適した立地において長期的に安定運用可能なアセットの開発を推進する狙いだ。 具体的には、全国で2035年までに出力ベースで1GW、容量ベースで4GWh規模の系統用蓄電所開発を目標とする。用地の取得・開発から、設計・施工までを大和ハウスグループが担い、蓄電池の調達、電気工事、メンテナンスおよび蓄電所の運用を東京電力グループが実施する。 なお、蓄電所の運用は電力需給運用の経験と市場取引の対応力を持つ東京電力エナジーパートナーが行う予定。各蓄電所の開発においては、外部投資家からの出資も視野に入れ、新設する特別目的会社を通じて蓄電所を保有していく計画だ。 Copyright ITmedia, Inc. All Rights Reserved. ITmediaはアイティメディア株式会社の登録商標です。 メディア一覧 | 公式SNS | 広告案内 | お問い合わせ | プライバシーポリシー | RSS | 運営会社 | 採用情報 | 推奨環境
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