企業動向

セブン、ナフサ不足でも焦らず 弁当容器にマスバランス

日本経済新聞 2026-06-23
セブン-イレブンがナフサ不足の中、弁当容器にマスバランス方式を採用する取り組みを報じた記事

専門家の視点

バイオマスナフサの供給不足という実体が、マスバランス方式という制度上の解決策を呼び込みました。この方式は、物理的な混在を認める代わりに、投入量と製品への割り当てを管理する仕組みであり、実体としての原料不足を物語上は解消します。しかし、このズレの本質は、サプライチェーン全体での排出削減実績が可視化されにくい点です。弁当容器が「バイオマス由来」とラベリングされても、実際の原料調達先や製造工程での真の環境負荷は伝わりにくい。期待のレイヤーでは、消費者や投資家はこの方式を「実質的な脱炭素」と受け止めやすい一方で、環境NGOなどからは「グリーンウォッシュ」との批判も出る可能性があります。セブン-イレブンが焦らない姿勢を示すのは、物語先行で市場の期待を煽るよりも、実体と物語の整合性を慎重に取ろうとする戦略と読めます。隠れた前提は「マスバランスは環境価値の移転として機能する」という点ですが、実際には追加性や排出削減量の検証が難しく、制度と実態が乖離するリスクを常にはらんでいます。

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