企業動向

ナフサ不足で揺れる関西の化学・素材産業…「脱炭素」起点に次世代の稼ぐ力を築けるか(読売新聞オンライン)

Yahoo!ニュース 2026-06-24
ナフサ不足を背景に、関西の化学・素材産業が脱炭素を起点とした次世代の稼ぐ力の構築に挑む動きを報じている。

専門家の視点

ナフサ不足という物理的制約と、脱炭素を起点とした産業再編という物語の間に、構造的なずれが生じています。関西の化学・素材産業は、エチレンセンターの老朽化や国際競争力の低下という実体に直面しており、これらは「いつ効くか」が明確でない長期の脱炭素投資だけでは解決しません。記事は、ナフサからアンモニアやメタノールへの原料転換や、ケミカルリサイクルの推進を次世代の収益源として期待する物語を描いていますが、その実行レイヤーが曖昧です。誰が、どのようなスケジュールで、どの程度の資本を投じて転換を進めるのかが示されていません。実体は原料供給の逼迫という短期的な問題であり、物語は長期的なエコシステムの描像です。この時間軸の非対称が、期待先行の構造を作り出しています。隠れた前提は、「関西の化学産業が一体となって転換できる」という点です。実際には、個別企業の投資判断と収益性が優先され、業界全体での合意形成は容易ではありません。次の観測点は、各社の具体的な設備投資計画と、それがいつ実証段階に入るかです。脱炭素という物語だけでは、ナフサ不足という現実は動かせません。

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