コベルコ建機が初の電動クレーン、有線方式にした理由
専門家の視点
コベルコ建機が初の電動クレーンを有線方式で発売した背景には、クレーンの実運用と電動化の技術制約を擦り合わせた明確な判断があります。実体として、クローラークレーンは長期据え置き型で移動頻度が低いという特性があり、この物理的な制約が有線方式を合理的な選択にしています。一方、物語としては「充電中断やバッテリー残量低下のリスク回避」「長期安定運用」を強調し、無線のバッテリー式に対する優位性を前面に出しています。しかし、ここには一つの隠れた前提があります。それは、現場が常に有線電力インフラにアクセスできるという条件です。工事現場の電源確保が容易でない場合、この方式は現実的な解にはなりません。期待のレイヤーでは、CO2削減量が年間約35.6トンと定量化され、顧客のカーボンニュートラル実現に貢献するというフレームで市場投入されていますが、投資額5億2300万円に対して、投資回収期間や電力供給の契約条件が示されていない点は実体と物語の間にズレがあります。この構造は、物語先走りではなく、実体が翻訳されていないケースに近いと言えます。
有線電動クローラークレーン「Mastertech7200G NEO CleAir」 コベルコ建機は有線電動クローラークレーン「Mastertech7200G NEO CleAir」を発売した。クレーン作業時の二酸化炭素(CO2)排出量を年間約35・6トン削減できる。消費税抜きの価格は5億2300万円。顧客のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)実現に貢献する。 同社が電動クレーンを発売するのは初めて。長期間同じ現場に設置され、移動頻度が低いというクローラークレーンの特性を踏まえ、有線電動方式を採用した。 同方式としたことで充電や燃料補給による作業中断、バッテリー残量不足に伴う性能低下の恐れがなく使用できる。駆動用バッテリーを搭載していないためバッテリー交換が不要で、長期の安定した運用も実現する。 定格出力274キロワットの高出力電動モーターを搭載し、エンジン搭載機と同等の吊り上げ能力や作業効率を発揮する。 低騒音性にも優れ、超低騒音型建設機械の基準値である101デシベル以下をクリアした。
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