政府、投資誘引で産業集積へ計画 半導体や宇宙、全国10ブロック
専門家の視点
政府が全国10ブロックに分けた産業集積計画は、半導体やGXなど重点分野への投資誘引を掲げていますが、その実体は計画の枠組みとブロックごとの目標設定にとどまり、具体的な投資額やCO2削減量といった効果の数値は示されていません。語り口としては政府主導の前向きな「物語」が強調され、インフラ整備や人材育成の支援を謳う一方で、企業が実際に投資するインセンティブや、競合する他国との比較といった現実的な課題は省略されています。読者や業界が期待するのは、この計画が実際の投資加速や経済効果に結びつくことですが、計画の実効性は不透明です。特に、目的と手段の倒置が懸念され、数値目標の達成そのものが目的化し、規模と効果のギャップが埋められないリスクがあります。また、「政府が支援する」という主語が曖昧で、実際には自治体や企業の協力無しには進まず、利害関係者として地域住民や環境への影響が軽視されがちです。日本企業やGX人材は、この計画の抽象的な期待に踊らされず、自社の具体的な投資判断と削減計画を実体ベースで検討する姿勢が不可欠です。
政府は24日、半導体や宇宙などの分野で企業の大規模投資を呼び込み、産業クラスター(集積)を全国各地で形成するための計画をまとめた。全国を10ブロックに分け、クラスターの形成に必要となるインフラの整備や人材育成などを政府が支援する。近く決定する「地域未来戦略」の柱とする。計画の実現に向けた数値目標をブロックごとに定める。 計画は(1)ブロックごとに国が主導する「戦略産業計画」(2)都道府県が主導する「地域産業計画」(3)市区町村単位で取り組む「地場産業成長プラン」―で構成する。 戦略産業計画は、半導体・人工知能(AI)、洋上風力発電などのGX(グリーントランスフォーメーション)、航空・宇宙、造船など高市政権が重点投資するとした「戦略17分野」が対象。 北海道や関東、北陸、中部、九州など8ブロックが半導体関連の集積を目指す。東北や四国など7ブロックがGXの集積を推進。近畿、九州などは宇宙関連、中国と四国は瀬戸内海地域で盛んな造船の集積を進める。沖縄は医療・バイオなどを掲げた。(共同通信)
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