自動車フロントガラスを建築用原料に AGCら、国内初の循環スキーム構築へ - kankyo-business.jp
AGCらが自動車フロントガラスを建築用原料とする国内初の循環スキームを構築する。」
専門家の視点
自動車用から建築用へのガラスリサイクルという新しい水平リサイクルのスキームが国内で初めて構築されようとしています。実体として、異なる業種間での素材循環を技術的に成立させる点は評価に値しますが、ここには「物語の先走り」の構造が潜んでいます。というのも、自動車フロントガラスには中間膜や網目状の金属線など不純物が多く含まれており、建築用板ガラスに求められる品質基準を満たすためには高度な選別・精製工程が不可欠です。記事ではその技術的なハードルがどこまで克服されたのか、コスト面での経済合理性が既存のカレット(ガラスくず)市場と比べてどの程度優位なのかが明示されていません。また、このスキームの実行主体はあくまでAGCとパートナー企業ですが、供給される使用済み自動車ガラスの量や品質を安定的に確保する「逆物流の仕組み」が誰によって担われるのかという実行レイヤーも曖昧です。ガラスメーカー単独ではなく、廃車解体業者やガラス交換工場との連携が不可欠ですが、その調整コストやインセンティブ設計が記事からは読み取れません。