【国際】世界経済フォーラム、エネルギー移行指数2026発表。日本24位で順位一つ上げ
世界経済フォーラムが発表したエネルギー移行指数で日本は24位となり、前年から順位を一つ上げた。
専門家の視点
世界経済フォーラムのエネルギー移行指数で日本が24位に留まった背景には、制度設計の緻密さと実行スピードの非対称性が潜んでいます。日本は水素・アンモニアの国家戦略やGX経済移行債など、計画段階では世界に類を見ないほど詳細なロードマップを持っています。しかし、それらの実体である許認可手続きの長期化や送電網の整備遅延、FITに依存した再エネ普及の鈍化が評価を押し下げています。この構造は典型的な「物語先行型」です。政府のビジョンや補助金制度は整っている一方で、現場の実行レイヤーである自治体の審査体制や系統運用のデジタル化が追いついていません。見落とされがちな前提は、この指数が「脱炭素の速さ」と「エネルギー安定供給」の両立を評価している点です。日本は後者の実績が相対的に高いのに、それが指数の上昇に直結していません。次の観測点は、2026年版で上位の国々がどの程度、再エネ変動を系統調整や需要側制御で吸収しているかの具体的な技術実装です。日本が順位を上げるには、計画の精緻さではなく、現場の調整力を高める制度改正と人材育成が不可欠という構造です。