制度・政策

今後の原子力政策の方向性と行動指針(案)に対する意見募集について|e-Govパブリック・コメント

public-comment.e-gov.go.jp 2026-06-22
原発の建て替え(リプレース)目標について、脱炭素やエネルギー安全保障の観点から詳しく解説している。

専門家の視点

今回の意見募集は、原子力の「建て替え」を政策目標として明文化しようとする点で、物語が先行している構造です。背景には2050年カーボンニュートラルという長期目標とウクライナ危機以降のエネルギー安全保障の現実(実体)がありますが、肝心の「建て替え」を誰が、いつ、どのような事業スキームで実行するのかという実行レイヤーが明示されていません。現行法下では原発の新増設・建て替えは許認可のハードルが極めて高く、事業者側の経営判断も不透明です。この状態で「目標」だけ掲げても、市場や投資家が具体的な行動に移せるわけではなく、期待欠落のリスクをはらんでいます。ここで問い直すべきは、「建て替え」が本当に脱炭素のための最優先手段なのかという点です。再エネの導入拡大や系統増強、需要側の柔軟性確保といった選択肢と、コストや時間軸で比較した政策上の優先順位が、この文書には欠けています。次の観測点は、パブリックコメント後に示される具体的な事業者へのインセンティブ設計と、再エネとのポートフォリオ上の位置づけがどこまで明確になるかです。

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