スコープ3削減に対応 岡山にも倉庫・輸配送複合拠点を開設、ヤマト運輸 - kankyo-business.jp
ヤマト運輸がスコープ3削減対応として岡山に倉庫・輸配送複合拠点を開設した。なお、これはGXログが独自に判断したものです。実際に施策を打つ際は、必ず法令や専門家の確認を取ってください。
専門家の視点
ヤマト運輸が岡山に倉庫と輸配送を一体化した複合拠点を開設した背景には、荷主企業のスコープ3削減要請への対応があります。この動きの実体は、物流の中継拠点を集約し輸送距離を短縮することで、直接的にはScope1(自社排出)を削減しつつ、荷主にとってはScope3(サプライチェーン排出)の削減に寄与するという構造です。しかし、ここで注目すべきは「複合拠点の開設=スコープ3削減」という物語と実体との間のズレです。倉庫と輸配送を統合しても、最終的に貨物が顧客まで届くラストワンマイルの配送網が個別最適のままであれば、サプライチェーン全体の排出削減効果は限定的です。また、この施策は荷主企業が排出量を算定しやすいという制度面のメリットに比べ、実際にGHG排出量がどれだけ減るかの検証が不足しています。期待先行の構造として、物流効率化を即座にスコープ3削減と結びつける風潮が強まっている一方、削減量の可視化や検証プロセスが追いついていないのが現状です。次の観測点は、この複合拠点が実際にどの程度のCO2削減量を達成し、それが荷主のスコープ3報告にどのように反映されるかです。