【日本】金融庁、銀行法施行規則等を改正。投資専門会社の事業対象領域拡大 | Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs - Sustainable Japan
金融庁が銀行法施行規則等を改正し、投資専門会社の事業対象領域を拡大した。
専門家の視点
金融庁が銀行法施行規則を改正し、銀行系投資専門会社の事業対象領域を拡大したのは、脱炭素関連事業への投融資を促進する制度改変です。ここで見える構造は、規制の実体(銀行のリスクテイク制限)と脱炭素移行に必要な資本供給の物語(グリーン投資を後押し)がずれている点です。具体的には、これまで投資専門会社は対象事業が限定されていましたが、今回の改正でその範囲が広がりました。しかし、肝心の「誰が実行するのか」という実行レイヤーは依然として銀行内部に委ねられています。金融庁は制度の枠を広げたものの、銀行が実際にどの程度のリスク資本をGX領域に振り向けるかは、規制の実効性と各行の経営判断次第です。このため、制度導入のスピードに比べて、現場の実装や人材配置が追いつかない「制度・手続きの非対称性」が生じる可能性があります。隠れた前提は、「規制緩和さえすれば民間資金は自然にGX領域に流れる」という考え方です。しかし、銀行は自己資本比率規制や収益性の制約を抱えており、今回の改正だけでは投融資の質と量は両立しにくいのです。次の観測点は、実際にこの改正を活用した銀行の投資事例がいつ、どれだけ出てくるかです。