企業動向

【日本】JALとANA、SAF共同レポート第2版発表。5年ぶり。実効性ある日本型モデル提唱

2026-06-17
JALとANAが持続可能な航空燃料(SAF)に関する共同レポート第2版を発表し、日本型モデルの実効性を提唱した。

専門家の視点

SAF共同レポート第2版の発表は、実体面で国際的なSAF普及義務や供給不足という物理制約が動かない中、物語を更新した構造です。第1版から5年という時間経過にも関わらず、日本国内のSAF商業生産は本格化しておらず、実体の進捗は限定的です。本レポートが提唱する「日本型モデル」は、供給源の多様化やコスト低減を掲げますが、実証段階から大規模導入への具体的な工程表や、誰が巨額の設備投資を負担するのかという実行レイヤーが不明瞭です。この点が物語先走りの構造を生んでいます。期待面では、政府のSAF導入目標策定や航空需要の回復が市場を先行させていますが、現在のSAF価格は従来燃料の数倍であり、コスト転嫁が旅客需要に与える影響は未検証です。隠れた前提は「日本型モデルが国際競争力を持つ」という点で、むしろ日本は原料調達や生産規模で欧米・東南アジアに劣後するリスクがあります。次の観測点は、レポートが具体的な生産者コミットメントや調達量の複数年契約にまで踏み込めるかです。実体と物語の乖離が解消されなければ、日本の航空ネットゼロは期待先行のまま目標期日を迎える可能性が高いです。

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