制度・政策

国家発展改革委員会など、重点産業の省エネ・CO2排出量削減3カ年行動計画を発表

2026-06-18
中国国家発展改革委員会が重点9産業を対象とした省エネ・CO2排出量削減の3カ年行動計画を発表した。

専門家の視点

中国国家発展改革委員会などが発表した「重点産業の省エネ・CO2排出量削減3カ年行動計画」は、実体として明確な数値目標とペナルティを伴う制度設計を持っています。2028年までにエネルギー削減量を標準炭換算で1億トン以上、CO2排出削減量を2億トン以上と設定し、基準未達の企業には電力価格の値上げや設備閉鎖といった強制力を持つ措置を併せて示している点が特徴です。これは、これまで目標だけ掲げて実行が伴わなかった中国の政策から一歩進んだ実体の強化と見ることができます。 しかし、この計画には大きな物語欠落の構造があります。9つの重点産業ごとに詳細な要件を明示しながら、それらを誰がどのような工程で実行するのか、特に地方の執行能力や企業の財務負担に対する具体的な支援策が示されていません。補助率20%の設備投資補助だけでは、中小企業を含む広範な産業の転換を促すには不十分でしょう。また、カーボンクレジットによるインセンティブの強化という文言はあるものの、クレジット市場の流動性や価格形成の仕組みが未整備である現状を考慮すると、実効性は不透明です。

国家発展改革委員会など、重点産業の省エネ・CO2排出量削減3カ年行動計画を発表 多部门印发通知开展重点行业节能降碳改造攻坚 (2026年6月15日付、中国国営新華社通信の記事の概要は以下のとおり) 中国国家発展改革委員会などの省庁は、「重点産業の省エネルギー・CO2排出量削減3カ年行動計画」を発表し、省エネルギーとCO2排出量削減の推進、有効な投資拡大、グリーン化、カーボンニュートラル目標達成の支援を強化する。 この計画では以下のとおり、エネルギーとCO2排出量が多い9つの産業ごとに省エネルギー・CO2排出量削減の要件と、2028年までの目標を明確にしている。 ◇重点産業:鉄鋼、電解アルミ、セメント、板ガラス、石油精製、エチレン、合成アンモニア、メタノール、石炭火力発電 ◇目標: ・エネルギー削減量:3カ年累計で標準炭換算1億トン以上 ・CO2排出削減量:3カ年累計で2億トン以上 ・削減基準に達する産業比率(生産能力):石炭火力発電で15ポイント、他の産業で20ポイント向上 この目標達成のために、設備改造などの投資額への補助(20%)を行う一方、基準に達しない企業に対して電力価格の値上げ、カーボンクレジットによるインセンティブ強化の措置のほか、2028年末時点で基準に達していない設備の閉鎖を求めるなど厳しい要件が計画で示されている。 ※国家発展改革委員会の発表内容および計画全文(中国語)は下記参照 https://www.ndrc.gov.cn/xxgk/zcfb/tz/202606/t20260615_1405852.html

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