制度・政策

石原環境相と懇談 (2026年6月18日 No.3733)

2026-06-18
経団連会長が石原環境相と懇談し、成長戦略としてのGX推進やCE移行、NP経済実現について協議した。

専門家の視点

この懇談会記事は、経団連と環境省が「GX」「循環経済」「自然再興」といった政策フレームを確認し合った儀礼的な場面を伝えています。実体としては具体的な数値目標や新たな投資コミットメントはなく、既存の行動計画の説明と抽象的な連携確認に終始しています。物語としては「官民一体」「好循環」といったポジティブなフレーミングが強調され、政府の姿勢を前向きに演出しています。しかし、規模と効果のギャップが潜んでおり、GX投資の成果評価や需要創出の仕組みといった課題が懇談で話題に上がったものの、具体的なKPIやスケジュールは記事からは読み取れません。また、主語が「経団連」「政府」と大組織に限定され、地域企業や市民などの現場の利害関係者が省略されている点も見逃せません。時制の操作としては、過去に策定された循環経済行動計画をあたかも現在進行形の成果であるかのように語っている印象を与えます。日本企業やGX人材にとっては、こうしたトップダウンの政策対話だけでは現場の行動変容に直結しないため、自社の具体的な数値目標と連動した実行計画を政府の枠組みに依存せずに策定することが不可欠です。

経団連は5月25日、東京・大手町の経団連会館で、石原宏高環境大臣をはじめ副大臣、大臣政務官ら環境省幹部との懇談会を開催した。経団連からは筒井義信会長、副会長、審議員会副議長らが出席。環境政策を巡る諸課題と今後の方向性について意見交換した。 冒頭あいさつで筒井会長は、国際情勢の不安定化、資源制約の高まり、自然災害の激甚化等を背景に、わが国の環境政策を取り巻く状況が複雑さを増していると指摘。 そのうえでエネルギー安全保障、資源安全保障、国土強靭化にも通じ、企業の競争力や経済社会の持続可能性に直結する環境政策の重要性を述べた。 成長戦略としてのグリーントランスフォーメーション(GX)の継続的推進や、サーキュラーエコノミー(CE)への移行、ネイチャーポジティブ(NP)経済の実現に向け、政府による予見可能性の高い制度設計と支援を求めた。 石原大臣は、高市政権が掲げる強い経済の実現に向け、政府は循環経済への移行を進めていると説明。経団連の提言も踏まえて取りまとめた「循環経済行動計画」に基づき、再生資源供給サプライチェーンの強靭化や国際資源循環ネットワークの構築等に取り組むとした。 気候変動対策については、2050年ネットゼロの実現に向け、経団連と連携しながら官民一体で脱炭素投資を推進し、GXを成長のエンジンとして進めていくと強調した。 自然再興については、7月に熊本市で開催されるグローバルネイチャーポジティブサミット2026、10月にアルメニア・エレバンで開催される生物多様性条約第17回締約国会議(CBD・COP17)等を見据え、経団連自然保護協議会等と連携しながら、日本の取り組みを世界に発信していく考えを示した。 その後の懇談では、GX投資の成果が適切に評価され、脱炭素製品やサービスの需要創出につながる仕組みの重要性、環境配慮設計や再生資源供給体制の強化等のCE戦略の推進、生物多様性・自然資本保全を企業の成長につなげるための自然関連データ基盤整備や国際ルール形成への参画等について意見が交わされた。 環境省からは、循環経済行動計画の詳細、循環経済パートナーシップ(J4CE〈ジェイフォース〉)を通じた情報発信、自然共生サイトの認定状況等についても説明があった。 経団連は引き続き環境省との連携を深め、環境と経済の好循環の実現に向けた取り組みを推進していく。 「2026年6月18日 No.3733」一覧はこちら

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