制度・政策

経産省、再エネ発電所を現地調査へ PPA案件を調査対象に追加

ソーラージャーナル 2026-06-12
経済産業省が再生可能エネルギー発電所の現地調査を実施し、PPA案件も新たに調査対象に追加することを明らかにした。

専門家の視点

経産省がPPA案件を新たに現地調査の対象に加えた背景には、再エネ発電所の適正運営を担保する実体面の強化があります。これまでFIT/FIP制度下の案件が主な調査対象でしたが、PPA市場の拡大に伴い、実態を伴わない案件や事業者による制度のすり抜けが懸念されていたのです。ここでの構造は、物語(再エネ普及促進・市場自由化)が先行し、実体(現場の執行・監視体制)が追いつかなかったことに起因します。経産省はようやく制度の非対称性を是正する手を打ちましたが、肝心の「誰が実行するか」という執行レイヤーへの言及は不十分です。現地調査には人材と時間が必要であり、調査対象の拡大だけでは実効性が担保されません。隠れた前提は、「調査さえすれば適正化できる」という考え方です。別の見方として、調査結果を受けた是正措置やペナルティの実効性こそが、市場の信頼を左右するという視点があります。日本のGX政策は、制度設計の先送り傾向が顕著です。今回の動きは、実体が物語に追いつこうとする一歩ですが、次の観測点は調査体制の具体的な人員規模と、是正措置の透明性にあります。

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