【国際】SBTi、企業ネットゼロ基準第2版正式発表。アワリーマッチング、報告義務と任意認定に | Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs - Sustainable Japan
SBTiが企業ネットゼロ基準第2版を正式発表し、残余排出量のアワリーマッチング(中和)や報告義務、任意認定制度を導入する内容を報じている。
専門家の視点
SBTiが企業ネットゼロ基準第2版を正式発表しました。アワリーマッチングが報告義務に位置づけられる一方、認定は任意となる二段構えの制度設計です。 ここで見逃せないのは、アワリーマッチングが「報告義務」と「任意認定」に分割された点です。この変更は、実体と物語の間に明確なズレを生み出しています。実体としては、残余排出量の相殺手段を企業に求めながら、その質を厳格に担保する仕組みには踏み込んでいません。任意認定としたことで、市場には「最低限の報告だけしておけばよい」というシグナルが送られるリスクがあります。 この制度変更の背景には、企業の実行負荷と基準の厳格性のトレードオフがあります。厳格な認定を義務化すれば、対応できる企業が限られ、基準そのものが形骸化する。逆に緩和すれば、基準の信頼性が損なわれる。SBTiは後者を選び、報告義務で体裁を保ちながら、実質的な取り組みは企業の自主性に委ねる構造に移行しました。 次の観測点は、この「報告義務と任意認定の分離」が、投資家や市民の期待にどのように受け止められるかです。