企業動向

[下松商工会議所]「脱炭素は省エネがスタート」 補助金説明会に中小企業者60人

新周南新聞社 2026-06-17
下松商工会議所が中小企業者向けに省エネと補助金に関する説明会を開催し、60人が参加した

専門家の視点

省エネ補助金の説明会に中小企業60人が集まったという事実は、現場の実体として「コスト削減ニーズ」が確実に存在することを示しています。しかし、この数字の背後には、物語として描かれる「脱炭素経営への前向きな一歩」と、現実の「補助金がなければ動きにくい中小企業の経営体力」との間に、大きなズレが潜んでいます。つまり、参加した企業のほとんどは「脱炭素」という目的ではなく、「今の光熱費を下げたい」という短期的な実体経営の課題から動いており、両者は意図せずして同じ空間にいる状態です。ここでの構造は「物語先走り」に近く、省エネ導入をゴールに設定した時点で、2050年カーボンニュートラルという長期目標との時間軸の乖離が固定されてしまいます。肝心の実行レイヤーである中小企業に対し、事業継続と脱炭素を両立させる具体的なロードマップが提示されないまま、補助金という出口のない支援だけが繰り返される構図です。この構造が変わらない限り、補助金が切れた後に省エネ投資が継続される保証はどこにもありません。

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