再エネ・技術

レストラン船に水素燃料電池システム日本郵船、ヤンマーPS・ENEOSと連携 - 海事プレス

2026-06-15
日本郵船、ヤンマーPS、ENEOSが2027年就航予定の新造レストラン船に水素燃料電池システムを採用することを発表

専門家の視点

レストラン船は入港・離岸時の低騒音とゼロエミッションが求められる点で、水素燃料電池が最も適合しやすい船舶の一つです。実体として、3社の役割分担(日本郵船が船の運航、ヤンマーPSが燃料電池システム、ENEOSが水素供給)は明確で、2027年という就航目標も具体性があります。しかし、課題は水素燃料そのものの供給網がまだ沿岸部で限定的であることと、燃料電池システムの船舶認証プロセスが陸上用に比べて複雑で時間を要する点です。物語としては「脱炭素への先駆的取り組み」と肯定的に語られますが、実際にこの1隻がレストラン船市場全体の排出削減に与える影響はきわめて限定的です。期待は特に舶用燃料電池市場への関心を喚起する点で先行気味であり、投資判断や他社の追従が実証フェーズを待たずに盛り上がるリスクがあります。隠れた前提は「水素がグリーン水素であること」ですが、記事内では水素の製造方法に言及がなく、現時点ではグレー水素が主力である可能性を排除できません。この構造は典型的な「物語先走り」であり、次の観測点は2027年までに水素供給網と船級認証が実用レベルに達するかどうかです。

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