企業動向

退役航空機からのCFRPリサイクル NEDO、脱炭素化と資源循環型経済両立に貢献 - 電波タイムズ

電波タイムズ 2026-06-08
企業のGX対応事例として、現場で何が求められるかを知る手がかりになります。

専門家の視点

NEDOが退役航空機のCFRP(炭素繊維強化プラスチック)リサイクル技術の実証を進めていますが、ここには「物語先走り」の構造が見えます。実体としては、航空機の廃材から高品質な炭素繊維を回収する技術は存在し、小型実証レベルでの成果も出ています。しかし現実には、退役航空機の発生量が限定的であること、回収した繊維の品質がバージン材に比べて低下するという物理制約、そしてリサイクル品を大量に受け入れる自動車や風力発電などの需要市場がまだ整っていないという三点が実体の壁です。物語では「脱炭素化と資源循環型経済の両立」という大きなフレームが提示されていますが、その達成に必要な回収スケールやコスト競争力、リサイクル繊維の用途開拓といった実行レイヤーの議論が不足しています。隠れた前提として、「技術が確立すれば自動的に市場が形成される」という見方がありますが、実際にはリサイクル材の品質規格や供給チェーンの設計、廃材の収集ロジスティクスといった制度・運用面の整備が不可欠です。

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