ESG・金融

【EU】欧州委、バーゼルIIIのFRTBルール適用を2030年1月まで再延期。米国で導入遅れ

2026-06-09
EUの欧州委員会がバーゼルIIIの一部ルール適用を2030年1月まで再延期した。

専門家の視点

欧州委員会によるバーゼルIIIのFRTBルール再延期は、金融規制の国際同期に実体が追いつかない典型例です。実体として、米国や一部主要国での導入遅れがEUの単独先走りを許さない構造が浮き彫りになりました。物語上は「国際競争条件の均一化」が掲げられていますが、これは規制の厳格さを揃えるというより、銀行の自己資本比率に影響するルールの足並みを揃えることで市場のゆがみを防ぐ目的です。しかし、この延期は期待先行のリスクもはらみます。投資家や市場関係者は早期の規制統一を前提にリスク管理システムを構築してきましたが、延期によってその準備が無駄になる可能性があります。また、隠れた前提として「規制の統一が市場の安定を自動的にもたらす」という見方がありますが、実際には各国の金融システムの違いを無視した一律適用が新たな非対称性を生む危険もあります。次に見るべき観測点は、延期期間中にEUと米国の規制当局がどの程度実質的な協議を進めるかです。

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