マツダ、車載CO2回収量を9.6倍に - LOGISTICS TODAY
専門家の視点
マツダの車載CO2回収実証で、回収量が804グラムと前回比9.6倍に達した点は、技術進展として評価できます。ただし、これは24時間レース走行中の数値であり、市販車の年間排出量(数トン規模)と比較すると極めて微少です。記事は「カーボンネガティブの可能性」と表現しますが、それは短時間かつHVO燃料の削減効果と装置回収量を合算した特殊条件下でのみ成立しており、規模と効果のギャップが顕著です。また、「走るほどにCO2を減らす」というスローガンに対し、現状は走行排出量のごく一部しか回収できず、目的(CO2削減)と手段(回収装置)の効率性に疑問が残ります。装置のエネルギー収支や貯蔵したCO2の最終処分方法など、省略された利害関係者の視点が今後重要になるでしょう。日本企業・GX人材は、魅力的な技術ナラティブに踊らされず、実効性と社会実装のコストを冷静に評価する姿勢が求められます。
▲実証実験車両に搭載されているCO2回収装置(出所:マツダ) 荷主マツダは8日、開発中の車載CO2回収装置「Mazda Mobile Carbon Capture」の実証実験で、走行中に回収したCO2の貯蔵に初めて成功したと発表した。 実証実験は6月5日-7日に開催されたスーパー耐久シリーズ2026第3戦富士24時間レースで実施。レース車両「MAZDA SPIRIT RACING 3 Future concept」にCO2吸着器の脱離機能とCO2貯蔵タンクを追加し、カーボンニュートラル燃料であるHVO(バイオディーゼル燃料)を使用して走行した。 装置には多孔質構造を持つゼオライトを採用。排気熱を利用して吸着したCO2を脱離させ、電動コンプレッサーでタンクへ貯蔵する仕組みで、24時間レース中に計804グラムのCO2回収に成功した。25年11月に実施した第1回実証実験の84グラムと比べ9.6倍に増加した。 さらに、HVOによるCO2削減効果と装置による回収量を合わせることで、市販車利用を想定した回収目標値を上回る状態を一時的に実現し、短時間ながらカーボンネガティブとなる可能性も確認した。 マツダは2035年に向けて「走るほどにCO2を減らす」モビリティーの実現を掲げている。今後は技術改良を進め、11月開催予定のスーパー耐久シリーズ第7戦でレーシングカーによる短時間のカーボンネガティブ達成を目指す。 ■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。 ※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。 LOGISTICS TODAY編集部 メール:support@logi-today.com LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。 ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。 国交省、中継輸送の実証実験へ3回目の検討会 17/01/16 ZMP、dスペース社のツール用い自動走行実験 18/02/28 東芝、北海道で水素サプライチェーン構築の実証実験 15/07/03 国交省、中継輸送の実証実験控え25日有識者検討会 16/11/22 国交省、鉄道廃線跡地を活用した自動運転実験 18/02/09 サンゲツ内藤氏、業界の持続性問う物流設計に挑む 26/06/09 王子製紙、印刷・情報用紙を15%以上値上げ 26/06/09 古河電工、光コンポーネント子会社を吸収合併 26/06/09 西濃運輸、八王子倉庫で東京内陸物流を強化 26/06/09 三菱HC、物流・製造現場のDX実装で提携 26/06/09 サカタインクス、中東情勢で原料高警戒 26/06/09 豊田通商、ラオスで車両組立新会社設立 26/06/09 配送計画に休憩時間反映、ODINが新機能 26/06/09 近海郵船、博多-敦賀RORO船でバイオ燃料実証 26/06/09 SBSネクサード、中東リスク受け危険物保管提案 26/06/09 CMA CGM財団、レバノンへ支援物資輸送 26/06/09 船上IT仕様を統一、商船三井が新造船に導入 26/06/09 日本郵船、脱炭素移行債330億円を条件決定 26/06/09 SGHD、供給網脱炭素でCDP最高評価 26/06/09 現場の水害リスク、BizStackで検知 26/06/09
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