再エネ・技術

長期オークション、休廃止電源に利益充当条件付きで容認へ - 電気新聞

2026-06-07
資源エネルギー庁が長期脱炭素電源オークションに関し、休廃止電源に対して利益充当条件を付けて容認する方針を有識者会合で示した。

専門家の視点

長期脱炭素電源オークションに休廃止電源が参加できるという制度変更は、実体としては既存インフラの有効活用と新規投資の抑制という二面性を持ちます。発電設備を休廃止状態から再稼働させる場合、投資回収の原資となるオークション収入の一部を消費者還元や追加の脱炭素投資に充てる「利益充当条件」が課される点が、物語と実体の接合点です。ここで見えるのは、物語先行のリスクです。「既存電源の活用で迅速な脱炭素」という説明は魅力的ですが、休廃止電源の再稼働には実際の保全コストや運転開始時期の不確実性が伴います。制度の狙いが新規投資促進だったはずが、結果的に古い電源の延命に傾く可能性を否定できません。また、利益充当の執行を誰がどのタイミングで監視するのかという実行レイヤーが示されていません。市場の期待は、供給力確保という短期的な安定に走りがちですが、長期オークションの本質は「脱炭素電源への確実な投資回収保証」です。休廃止電源の参加は、その本質を曖昧にするリスクをはらんでいます。次の観測点は、利益充当の具体的な算定方式と監視主体の設計次第で、この制度が投資家にとって逆機能するかどうかです。

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