車の排ガスから二酸化炭素回収 脱炭素へメーカーの開発進む - NHKニュース
自動車メーカーがEV需要の落ち込みを受けて、排ガスから二酸化炭素を回収する技術開発を進めている動きを伝える記事。
専門家の視点
自動車メーカーが排ガスから二酸化炭素を直接回収する技術開発を進めているという現状は、実体として存在します。しかし、この実体がどのような物語のもとで動き出しているのかを見ると、EV需要の落ち込みという短期的な市場変動を、内燃機関の延命策としてフレーミングしている印象です。肝心の実証段階における回収効率や、回収した二酸化炭素の貯蔵・活用先という実行レイヤーが記事からは見えません。ここには「実体欠落」の構造が潜んでいます。つまり、技術開発の発表はあるが、規模感や事業としての成立性という実体がまだ翻訳されていないのです。また、車両に搭載する回収装置が走行エネルギーをどう確保するかという隠れた前提もあります。回収自体に追加のエネルギーを要するなら、燃費悪化やコスト増という別の現実が待っています。この技術は排ガス処理という点で理論的には魅力的ですが、時間軸で見れば、十年単位での社会実装が想定されるものであり、欧州の合成燃料規制や中国のEVシフトといった他地域の物語との整合性が問われます。市場期待は技術発表に反応しやすいですが、実体のない期待先行に陥るリスクがあります。