企業動向

水素の資源活用を議論、官民で需要拡大へ - NNA ASIA

2026-06-07
官民で水素の需要拡大に向けた議論が行われ、水素バリューチェーンの構築を目指す会議が開催された。

専門家の視点

水素大動脈構想実現会議が官民で議論を進める背景には、供給インフラ整備と需要創出の循環を同時に動かす難しさがあります。現状、水素の実体(技術やコスト)には、グリーン水素の製造コストが化石燃料由来の水素より依然高く、輸送や貯蔵の大規模実証も途上にあるという物理的な制約が存在します。記事の物語は「官民連携で需要拡大を目指す」という前向きなフレームですが、具体的な目標量やコスト削減の経路、中間KPIが示されていなければ、ビジョン先行の構造になりがちです。特に、誰がどの規模で水素を購入するのかという実行レイヤーが明確でない場合、期待だけが先行するリスクがあります。ここで問い直したい隠れた前提は、「水素が脱炭素の切り札である」という物語そのものです。現実には、電化や蓄電池で代替できる用途も多く、水素の役割は限定的な領域に絞られるべきかもしれません。構造としては、物語先走りか実体欠落のいずれかに傾く可能性があります。次の観測点は、会議で示される需要想定の根拠数値と、各企業の具体的な投資コミットメントの有無です。

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