マツダ、日本通運、バイオディーゼル燃料を活用した実証走行を開始
専門家の視点
マツダと日本通運によるバイオディーゼル燃料の実証走行は、2030年以降のサプライチェーン全体のカーボンニュートラル目標を掲げる点で、長期ビジョンと短期的行動を結びつける試みです。ただし、記事には実証期間や具体的なCO2削減量、投入台数が示されておらず、規模と効果のギャップが明確になっていません。また、両社が「サプライチェーン全体」を主語にする一方で、輸送工程のみに焦点が当てられており、製造や廃棄段階での排出削減が省略されています。さらに、2026年5月という開始時期は、記事公開時点がいつかによって、過去の成果を現在形で語る時制の操作に該当する可能性があります。HVO燃料は既存インフラで使用可能な即効性が期待される一方、原料調達やコスト競争力などの利害関係者(燃料供給事業者や最終消費者)への影響は記されていません。日本企業やGX人材は、実証段階から定量的な効果測定と、サプライチェーン全体の排出可視化を同時に進める必要があります。
マツダ株式会社(以下、マツダ)とNIPPON EXPRESSホールディングス株式会社のグループ会社である日本通運株式会社(以下、日本通運)は、バイオディーゼル燃料(HVO*1)を使用した完成車輸送トレーラーの実証走行を、2026年5月より開始しました。 マツダは、2050年のサプライチェーン全体でのカーボンニュートラル(以下、CN)実現を、NXグループは2050年に向けたCN社会の実現と環境保全への貢献をそれぞれ目指しており、本実証走行では、完成車および部品の物流における脱炭素と、新たな燃料の社会実装を加速させることを目的としています。 当実証走行は、マツダの防府西浦工場と中関完成車プール場間(往復約12km)で2026年度末までを目処に実施し、燃費・性能・運用課題を検証するとともに、普及拡大に向けた知見を蓄積します。バイオディーゼル燃料はNX商事株式会社が調達し、使用する2台のトレーラーについては、いすゞ自動車株式会社の協力のもと、従来の軽油と同等の運用・点検体制での稼働を可能としています。 今後は、物流事業者、車両メーカーに加え、燃料供給事業者や地域に根ざした企業とも連携し、需要創出と供給体制・インフラ整備の拡充を通じて、HVOの持続的な利用環境の構築を進めます。 マツダ株式会社 経営役員最高サプライチェーン責任者 鷲見 和彦(すみ かずひこ)のコメント 「日本通運とともに、HVOを活用した実証に取り組めることを大変意義深く感じています。実運用の中で得られる燃費や性能、運用面の知見を着実に積み上げるとともに、地域の企業の皆さまとも連携しながら、活用の広がりを具体的に進めてまいります」 日本通運株式会社 執行役員モビリティセールス部担当 佐々木 治(ささき おさむ)のコメント 「マツダによるCNの取り組みに、物流パートナーとして参画し、HVOを活用した実証に取り組めることを大変意義深く受け止めています。当社は、完成車物流の実運用で培ってきた知見を生かし、燃料転換が輸送品質や運用に与える影響を現場で着実に検証し、持続可能な物流の実現とサプライチェーン全体の脱炭素化に貢献してまいります」 今後も両社は、本取り組みを起点に、志を共にする企業の輪を広げながら、サプライチェーンにおける脱炭素化を前進させてまいります。 ■マツダ、カーボンニュートラル実現に向けたロードマップをアップデート ニュースリリース https://newsroom.mazda.com/ja/publicity/release/2025/202509/250930a.html ■企業サイト内「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」 ■企業サイト内「気候変動 (2050年カーボンニュートラルへの挑戦)」 ■MAZDA MIRAI BASE内「サステナビリティ関連記事」
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